年の途中で「転職・中途入社」した人の年末調整!前職の源泉徴収票の提出が絶対に必要な理由

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目次

「今年転職して新しい会社に入ったけれど、年末調整の書類と一緒に『前職の源泉徴収票を出してください』と言われた…」

「なぜ今の会社に、前の会社の給料がバレる源泉徴収票を出さなきゃいけないの?」

年の途中で転職・中途入社したサラリーマンが、11月頃に会社の人事部から必ず提出を求められるのが「前職(前の会社)の源泉徴収票の原本」です。

「前の会社の給料やボーナスの額を今の会社に知られたくない…」と提出をためらう方も少なくありませんが、先に要点だけ言うと、前職の源泉徴収票の提出は国税庁が明確に定めている手続きで、これがないと今の会社では年末調整そのものを行うことができません。

理由はシンプルです。日本の所得税は「1月1日から12月31日までの1年間に稼いだすべての給与を合算した総年収」に対して課税されるため、今の会社が「前職の給与+今の会社の給料」をすべて足し算したうえで年末調整をする必要があるからです。

もし提出を拒否したり、うっかり紛失したまま放置してしまうと、年末調整の対象から外れてしまい、年明けに自分で税務署へ確定申告を行わなければならなくなります。

この記事では、中途入社者が前職の源泉徴収票を出さなければならない理由の一次情報から、合算計算の仕組み、1年に複数回転職した場合のルール、そして実際に総務・人事の現場で起きているやり取りまで、順番に整理しました。


1. 前職の源泉徴収票の提出が必要な理由(国税庁の公式見解)

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「今の会社が前の給料を知りたがっているだけなのでは」と勘ぐってしまう方もいますが、これは会社の裁量ではなく、国税庁が公式に示している年末調整の実務ルールです。

【国税庁の公式見解・1次情報】
国税庁「No.2668 年末調整の対象となる給与」では、次のように説明されています。
『年の中途で就職した人が、就職前にほかの会社などで給与を受け取っていた場合には、前の会社などに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していれば、前の会社などの給与を含めて年末調整をします。前の会社などが支払った給与の金額や源泉徴収税額などは、源泉徴収票により確認しますので、速やかにその提出を求めてください。この確認ができないときには、年末調整を行うことはできません』
出典:国税庁「No.2668 年末調整の対象となる給与」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2668.htm

年末調整そのものを実施する法律上の根拠は所得税法第190条(年末調整)にあり、国税庁の通達「法第190条《年末調整》関係」でもその取り扱いが解説されています。細かい条文の言い回しまで正確に引用するのは専門家でも読み解きが難しい部分ですが、実務上押さえておくべき結論は先ほどのタックスアンサーの一文に尽きます。前職の給与が確認できなければ、今の会社は年末調整を行えないということです。

【転職者の年末調整の合算ルール】

① 前職の給与データ

② 今の会社の給与データ
前の会社で稼いだ給与総額、社保料、所得税
今の会社で稼いだ給与総額、社保料、所得税
= 年間の合計給与所得【1年間の総年収】をもとに正しい税額を計算し
払いすぎた税金を12月の給与で還付!

今の会社の人事部が意地悪で前の会社の給料を知りたがっているのではなく、国税庁の定めに沿って合算計算をしなければならないから提出を求めている、という点をまず押さえておくと、書類を渡すときの気まずさも多少は和らぐはずです。

【現場のリアル】前職の給料を今の会社に知られたくなくて提出をためらった話

ある会社の人事担当者から聞いた話です。中途入社してきた社員が、年末調整の案内を渡してから2週間経っても前職の源泉徴収票を出してこないので、それとなく声をかけたところ、「前の会社の年収を今の会社の人に見られるのが正直気まずくて」と本音を打ち明けられたそうです。前職のほうが年収が高かったのか低かったのか、本人にしか分からない事情はあるにせよ、給与担当以外の人間が源泉徴収票の中身を見る機会は基本的にないこと、あくまで年末調整の計算に使うだけの書類であることを説明すると、その社員は少し安心した様子で数日後に提出してきたといいます。人事担当者いわく、こうした相談は毎年一定数あり、金額を見られたくないという気持ちは理解できるものの、提出しなければ年末調整自体が止まってしまうため、早めに事情を聞いて背中を押すようにしているとのことでした。


2. もし前職の源泉徴収票を出さないとどうなる?2大ペナルティ

「恥ずかしいから」「前の会社と連絡を取りたくないから」という理由で提出しないままにしておくと、次の事態になります。

【提出しない場合の2大デメリット】
1. 今の会社で年末調整を受けられない(対象から除外):
 今の会社では前職分の給与が分からないため、年末調整の計算を完了できません。
 12月の還付金は0円になり、各種控除も一切適用されません。

2. 年明けに自分で税務署へ確定申告が必須になる:
 年末調整が未済となるため、年明け2月16日〜3月15日に、自分で前職と現職の源泉徴収票を揃えて税務署へ確定申告を行わなければならなくなります。

12月の給与明細を見て「還付金がまったく入っていない」と気づき、そこで初めて事態の重さに気づくケースも珍しくありません。会社側からすると、確定申告に回してしまえば会社としての事務は終わりですが、本人にとっては本来会社の年末調整だけで完結していたはずの手続きが、確定申告という余計な手間に化けてしまうことになります。


3. 【1年に2回以上転職】複数回転職した人はどうする?

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「今年、A社(1〜3月)→ B社(4〜7月)→ 現在のC社(8月〜)と2回転職した」という場合です。

今年働いた「すべての前職の源泉徴収票」を全部提出するのが原則

この場合、現在のC社に対して、A社の源泉徴収票とB社の源泉徴収票の両方(計2枚)を提出します。B社がA社の分をすでに合算して源泉徴収票を発行してくれていればB社分1枚でよいのですが、合算されていない場合は過去の全社分を提出する必要があります。

【現場のリアル】複数回転職していて、どの会社の分まで出せばいいのか総務に確認した話

経理担当として複数の中途入社者を見てきたという方の話です。1年のうちに2回転職してきた社員から、「前職の源泉徴収票って、直前の会社の分だけでいいんですか、それとも今年働いた分は全部ですか」という質問を毎年のように受けるそうです。本人としては、2社分も3社分も源泉徴収票を集めて出すのは面倒だし、そもそも直前の会社だけで足りるのではと考えてしまうのが自然な感覚のようですが、実際にはその年に給与を受け取ったすべての会社の分をそろえてもらう必要があります。担当者は毎回、B社がA社分を合算して発行しているかどうかを源泉徴収票の支払金額欄で確認し、合算されていなければ「A社の分も別途もらってきてください」と伝えているとのことでした。転職回数が多い人ほど、自分でもどの会社の分まで出したか把握しきれなくなりがちなので、退職の都度、源泉徴収票をひとまとめにしておくよう案内しているそうです。


4. 前職の源泉徴収票はいつもらえる?受け取り方と確認

会社を退職すると、通常は退職後1か月以内に自宅宛てに源泉徴収票が郵送されます。これは会社側の任意対応ではなく、法律上の交付義務です。

【国税庁の公式見解・1次情報】
国税庁「給与所得の源泉徴収票等の交付義務」では、次のように説明されています。
『給与等の支払をする者は、その年の翌年1月31日までに、給与所得の源泉徴収票を2通作成し、1通を税務署長に提出し、他の1通を給与等の支払を受ける者に交付しなければなりません。ただし、年の中途で退職した給与所得者については、退職の日以後1か月以内にこれを交付しなければなりません』
出典:国税庁「給与所得の源泉徴収票等の交付義務」 https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hotei/1/04.htm

手元に届いた源泉徴収票の「支払金額」「源泉徴収税額」「社会保険料等の金額」に数字が入っていることを確認し、原本を今の会社の年末調整書類にホチキス留めして提出してください。コピーではなく原本の提出を求める会社がほとんどなので、念のため提出前にスマホで撮影するかコピーを取っておくと、あとで確定申告が必要になった場合にも慌てずに済みます。

【現場のリアル】前職がなかなか源泉徴収票を出してくれず、締切に間に合うかヒヤヒヤした話

ある総務担当者から聞いた話です。11月末が年末調整書類の社内締切だったにもかかわらず、中途入社の社員が「前の会社に何度連絡しても、担当者が忙しいのか源泉徴収票が届かない」と相談してきたことがあったそうです。退職後1か月以内に交付する義務が前職側にあることを伝え、電話ではなくメールで日付を明記して再度依頼するよう本人にアドバイスしたところ、数日後にようやく郵送されてきて事なきを得たといいます。総務担当者いわく、円満退職でなかった会社ほど発行が遅れがちで、年によっては12月中旬にずれ込んで確定申告に回すしかなかった社員もいたとのことでした。前職への連絡は気が重い作業ですが、催促するのは正当な権利なので、締切が近づいているのに届かない場合は早めに動くに越したことはない、というのが担当者の実感です。


5. よくある質問(Q&A)

年の途中で「転職・中途入社」した人の年末調整!前職の源泉徴収票の提出が絶対に必要な理由の完了・申告イメージイラスト

Q1. 前職を辞めた後、数ヶ月間「無職(ニート・休職)」でした。無職の期間の証明は必要ですか?

一切不要です。無職の期間は給与収入がないため、証明書などは何も提出する必要はありません。前職の源泉徴収票だけを提出すれば、今の会社で無職期間も含めた1年分の正しい年末調整が行われます。

Q2. 前職で失業保険(基本手当)をもらっていました。失業保険の金額も合算されますか?

合算されません。ハローワークから支給される雇用保険の基本手当は、雇用保険法第12条により租税を課すことができないとされている非課税の給付金です。年収の計算には1円も含めません。


6. 【転職月別】退職時期と年末調整の合算スケジュール一覧

退職した時期新しい会社への入社時期年末調整の取り扱い
1月〜10月退職年内(11月以前)に入社今の会社で前職の源泉徴収票を合算して年末調整が完了する
11月〜12月退職年内(12月中)に入社前職の発行が間に合えば合算、間に合わなければ確定申告
12月退職翌年1月以降に入社今年の年末調整は受けられないため、年明けに自分で確定申告

7. 【退職所得の源泉徴収票】前職で退職金をもらった場合の提出ルール

前職を退職した際に退職金を受け取った場合、通常の給与の源泉徴収票とは別に「退職所得の源泉徴収票」が交付されます。

【退職金の源泉徴収票の取り扱い】
・退職金は「分離課税」として退職時に税金計算が完結しているため、
 今の会社の年末調整に退職所得の源泉徴収票を提出する必要はありません。
・今の会社に提出するのは「給与所得(毎月の給料・ボーナス)の源泉徴収票」のみです。

まとめ:前職の源泉徴収票を提出してスムーズに還付金を受け取ろう

おすすめ便利ツール
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前職の給料を知られたくないという気持ちも、なかなか発行してもらえない焦りも、実際に多くの人が通ってきた道です。前職の源泉徴収票を早めに用意して提出し、今年の税金還付をきちんと受け取りましょう。中途入社者の年末調整手続きをスマホで一瞬で完了させたい方は、完全無料で使える『書けた年末調整』をぜひご利用ください。

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